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あるへんな予感
ビルの裏側に あるへんな予感
土が割れていく 心臓が出てくるの
生あったかいにおい
花びらがひらいて
花粉が散るの
肉の裏側に 体温ははじけ
海は脈打ち 月に打ち寄せる
来るぞ来るぞ
何千億年もの記憶は目をさまし
すべてを溶かしはじめる
時はチクタクしみて
水玉もようはいっぱい 呼吸を始める
そしてる間にも
地面はゆっくり ねじれて盛り上がる
たったひと粒の点は
上へ伸びてゆくの
その森に鳥の休む日まで