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作品たち

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たまごはまわる3番


と、そのときップーンと突然世界中の電気が消えちゃったんです。
ガスに石油も止まっちゃったのかしら、車の音も、冷蔵庫の音も、電源消し忘れてたステレオのシャーっていう音も聞こえない。

すると、すっからかんの午後の街を、陽に色あせたピチピチの作業着を着たおやじが、後ろに小走りするノラ猫をたくさん引きつれて、ゆっくりとままちゃりで通り過ぎて行きました。

「みなさん、もうすぐたまごがかえります。
  用意はよろしいでしょうか。」